前回はLinux学習の必要性とその派生形の一つUbuntuのインストールまでを記載しました。今回は、Ubuntuを実際に使えるようにすることを目指します。
使えるとは?
しかし、何をもって使えると言えば良いでしょうか?先ず、これまでの記事を振り返ると、以下の2つが明確になってます。
- Webアプリケーションの自主開発をしたい
- それにはLinux操作スキルが必要だ
従って、2番目の操作スキルの取得を「使える」と定義して良さそうです。ですが、1番目の目的と照らし合わせせると、表現として今少し足らない感がある。
そこで、もう少し具体化します。以下の3つではどうでしょうか?
- Linux サーバーへリモートで接続できること
- セキュリティの設定ができること
- 必要なソフトの導入、設定ができること
目標設定としては、なんだか、良さそうな気がします!
リモート接続
1番目のリモート接続から。クライアント側から遠隔のサーバーに接続して、操作することですね。一昔前は、telnetだった記憶がありますが、今は暗号化通信できるSSH(Secure SHell)が主流。
SSHをインストール
今回の勉強用LenovoにはSSHは入っていないようです。なお、この後、契約したVPS(Virtual Private Server:仮想専用サーバー)の Ubuntu にはSSHが導入済みでした。
後日談はさておき、この時点ではないので、先ずはUbuntu起動後の画面からターミナルを開きます。

ターミナルから以下のコマンドで、SSHをインストールし、起動してやります。
$ sudo apt-get install ssh $ sudo systemctl start ssh $ sudo systemctl status ssh
3行目のコマンドで、activeが確認できればSSHは動いてる。
Windowsから接続
早速、Windowsから接続してみます。と、その前に、Ubuntuを導入したPCのIPアドレスを確認しておきます。
$ ifconfig
画面に表示されるのは以下の情報。
- lo:ローカルループバック(通信出力の検証用アドレス)
- wlp5s0:無線ランのイーサネットアダプタ
要するに、このPCのIPアドレスは、192.168.1.11 です。
但し、192.168系統は、プライベートアドレスというもの。屋内ネットワーク内でのみ利用可能です。外部との通信には、ルーターに割り当てられているグローバルIPが必要になります(下に概要図)。

ここまでわかったら、Windowsに戻ります。
上の絵に描いたように、Surfaceをクライアント、Lenovoをサーバーに見立てて接続してみます。直接通信しているように見えますが、ネットワーク的にはルーター経由となるため、SSH通信の矢印を点線にしています。
Windowsなので、TeratermとかGUIのソフトもありますが、シンプルなコマンドラインでつないでみます。コマンドプロンプトを起動し、以下のコマンド。[user name]はUbuntuのインストール時に作成したアカウント名です。
ssh 192.168.1.11 -l [user name]
画面にWelcome to Ubuntuと表示され、ログインできるようになりました!
さて、次回はセキュリティ設定です。