この所、電子書籍ばかりでした。
元よりネット中毒で、ネットから離れると禁断症状でてきます。スマホもガッツリ使う。そんな自分でしたが、Twitterでのやり取りでリアル書店の良さ(思いがけない本に出合える)をふと思い出したのです。
蔦屋書店へ
我らが茨城県ひたちなか市の誇る巨大書店。Tully's Coffeeも併設されてます。


印象に残った内容
著者のアンデシュ・ハンセン(Anders Hansen)氏は、精神科医の方。現代人類は平均で1日4時間、若者の2割は7時間もスマホを使うそうで、その弊害について記述してます。
本の内容は各自ご購入いただくとして、以下、当方が印象に残った内容を感想とともに共有いたします。
僕らは今も原始時代!
パソコンだとWindowsとかMac OSとかUbuntuとか入ってて、年々進化してますが、我々の脳に入ってる人類基本OS的なものは、原始時代とほとんど同じ。
原始時代の生活

- 10歳に到達する前に半数が死亡する
- 平均寿命は30歳足らず
- 一般的な死因は飢餓、干ばつ、伝染病、出血多量、殺人
という危険な世界で、人類の基本OSは以下の特性を備えるようになった。
- 周囲の危険や脅威を素早く察知する
- 身体を動かし食べ物を探す
現代社会ではどうなる?
前述の特性が現代社会にまで引き継がれた結果、次の弊害が見られるようになった。
- 身の危険はない ⇒ 些細な事で気が散って集中できない
- 食べ物が容易に手に入る ⇒ 肥満や運動不足
どうして今も原始時代なの?
上の箇条書きは、ありそうな話ですが、どうして今も原始時代なんでしょう?
人類社会の変化が早すぎる
- 200~1000万年前 ヒト属がチンパンジーから分岐
- 50万年前 ネアンデルタール人と分岐
- 20万年前 ホモサピエンス誕生
- 2680年前 神武天皇(日本の初代天皇)
- 2020年前 イエスキリスト(世界史のはじまり)
- 150年前 産業革命
- 10年前 スマホが一般的になる
万年単位だった生物の進化が、神武天皇・イエスキリスト辺りから一気に加速。特に、産業革命あたりから異次元の速さに!僅か150年前の世界にフェイスブックは無かったノダ。

で、スマホはどう関係するの?
なるほど、人類基本OSが原始時代のままで、現代社会を生きる我々は気が散りやすかったり、肥満や運動不足に悩まされがちであることはわかりました。
でも、スマホはどう関係するのでしょう??
人類基本OSをハック!

試しに煽りタイトルに煽りイメージを入れてみました。が、これでは中身が無い。具体的に見てゆきます。
- 時間を奪う
- 行動をコントロールする
- 意欲を減退させる
1. 時間を奪う
そのままです。本書の紹介文でもありますが、今の人類は1日4時間スマホと睨めっこ。当方も3時間近く睨めっこしてました(恥ずかしい(;'∀'))。

スマホは息抜きに見るものだったのですが、こうして振り返ってみると、こ、これは、あの風景と全く一緒だ(;・∀・)

細かい話は本書を読んでいただくとして、要は、私たちを中毒にさせてしまう仕掛けがある。
2. 行動をコントロールする
ビジネスの基本。それは集客。夏の盆踊り、冬の忘年会、秋の運動会、春の入学式。人の集まる場所にはビジネス(商売)がある。

世界で大勢の人たちが画面に釘付けになったことでビジネスチャンスが生まれました。広告です。
既にネットトラフィックの4割が広告配信で埋まっていると報告されています。つまり、私たちを画面に釘付けにして広告を見せ、消費行動を促している。
といっても、ここまでは、従来のテレビと変わらないかもしれません。スマホならで話はここから!
3. 意欲を減退させる
テレビに登場するのは、遠い世界の芸能人や有名人。憧れの存在ではあるけれど、日中会うことは無い遠い存在。
でも、スマホは違います。スマホでよく見る SNSに登場するのは、同級生や同僚、先輩や後輩、趣味の知り合い、とにかく身近でイメージの沸きやすい人達じゃありませんか??
比較は喜びを奪う
(セオドア・ルーズベルト(米国元大統領))
原始時代は、せいぜい部族内で同年代の20~30名程度と張り合えばよかったのが、現代はSNSを通じて世界中と張り合うことになってしまった。
例えば、頑張って完走したマラソン大会。
職場内で同じ大会の完走者を探すのも大変だというのに、Twitterは「サブ3(3時間以内)で完走しました!」という喜びのツイートで溢れ返る。
四六時中ワールドチャンピオンシップ状態。
そりゃぁぁぁ、疲れますナ(;'∀')

では、どうしようか?
スマホが便利な道具である点は、本書を読んでも何ら変わることのない認識。とりあえず、持っておけば、綺麗な写真は撮れるし、ネットにも繋がってて、ナビになる、誰かと連絡も取れる!
でも向き合い方は見直した方がよさそうです。
以下は本書の内容を参考に決めた当方の対策です。
通知を最小限に
人類基本OSは、注意散漫な傾向があり、原始時代には必要な性質でした。しかし、現代は、スマホからの通知で集中力を奪われる事態になっております(´;ω;`)
なので、先ずは、通知をOFF。いや、いっその事、アプリ自体も整理しちゃいます。
当方が整理したのは、次のアプリ。
- SNS
- フリマアプリ
- ニュース
いずれも必要時にPCから使えば済むものです。お出かけ先で誰かと会うとか、どうしても必要な場合はその時だけ再インストールすればいいですね。
息抜きはウォーキングで
集中してると、どうしても息抜きしたいタイミングがあります。スマホに狙われている時間でもあり、ついつい、その画面を見たくなる(それも無意味に)瞬間・・・なのですが、こんな時は、ちょっとだけ外をウォーキング。

これはかなり効果ありました!
本は紙の本を読む
読書しかできない専用端末で電子書籍ってのも悪くはない対策なんですが、紙の本に戻ることにしました(洋書や漫画を除く)。
ノルウェーでは
ノルウェーの研究者が小学校高学年のグループの半数に紙の書籍で短編小説を読ませ、残りの半分にはタブレット端末で読ませた。その結果、紙の書籍で読んだグループの方が内容をよく覚えていた。同じ小説を読んだのにだ。
(第7章「バカになっていく子供たち」より)
なぜ紙が良かったか?
なお、本書には紙の方が内容をよく覚えて要因として、ドーパミンによる報酬系に慣れきっていてと説明がありました。要は、スマホ読書だと、「良いね」が付かないことがストレスになるので、内容に集中できないそうな。

ホンマかいな!?とは思いますが、スマホ読書だと内容に集中できない感じありましたねー。そして、ついつい、他の刺激的なコンテンツを見に行ってしまう(;・∀・)

加えて、紙を手でめくる手触り体験も、読書には大事な気がして、再び紙に戻ることにした次第。
あと、こんなこと
この手の話がでるとよく言われるのが瞑想ですね。読書以前からやっていましたが、改めて捉え直すことにしました。つまり、なんとなくの瞑想から集中力のトレーニングとしての瞑想です。

他、こんなことも。
ロードバイクで3本ローラーを長時間漕ぐ。ZwiftもアニメもAudiobookも使いません。ただただ、漕ぎ続ける。
ローラー台で1時間半ゆるゆると。
— ナカジマ 🐓 基本情報処理技術者の学習中 (@TEric2578) 2020年12月5日
補給は水300ml位と羊羹2本(150kcal位)。
娯楽無し長時間が心配だったが意外に大丈夫だった。集中力のトレーニングになるね。でも、折角だし、トイレの壁に視力検査やつでも貼っておくか( ´艸`) pic.twitter.com/SBBchAV434
さて成果は?
ま、そんなことを考え、行動してみた自分。小さな本一冊に影響受けすぎだろwという話ではありますが、とにかく、一週間ほど脱スマホ中毒を目指して生活してみたのです。

大分減りました!!
継続できるか?はわからないけどネ (;・∀・)